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11-29 小川典子/ペッテション=ベリエル『フレースエーの花々』 [CD]

台風15号、ただいま甲府あたり。時速45㎞くらいで日本列島縦断中。

午後はやく、台風接近にともなって帰宅指示が出たので、帰ってきました。
駅を出てタクシーに乗るまでのあいだで、すでにずぶぬれ。

すごい暴風雨で、家全体が揺れています。
怖いよ~;;
これで太陽光発電のパネルでも飛んだらどうしてくれるのだ。
あんなの飛んだらご近所に大被害をおよぼしてしまう……

先日も台風で、紀伊半島を中心に死者・行方不明100名超の被害が出たばかり。
被災地は大丈夫だろうか。


今日は銀座ヤマハホールで、オーボエの広田智之さんたちのコンサートを聴きに行くつもりでした。
チケットを買って楽しみにしていたけど、これは諦めるほかない、と帰宅。
ホールのウェブサイトを確認したところ、コンサートはさすがに中止となったそうです。

本番当日がこんな天気だなんて、演奏家の方たちには本当に気の毒。

*****

スウェーデンを代表する国民的作曲家のひとり、と言われている、
ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエル(Wilhelm Peterson-Berger)の
『フレースエーの花々』(第1~3集)はとても素敵な、洒落たピアノ曲集です。

ピアニストの小川典子さんがBISレーベルで全曲をCD録音していて、
たまたま聴きにいったコンサートでそのCDを購入して以来、
とても気に入って、何度も何度も聴いていました。
貴重な、素敵なCDです。


この10月に小さなコンサートでピアノを弾く機会があり、
じゃあ、これをやってみよう!と思い立って、
本郷のアカデミア・ミュージックで楽譜を3冊、買ってきました。

1曲が見開き2頁くらいで収まってしまう、小さな、易しい曲ですが、
リズムや調性の変化がとても巧みで、
一瞬でさらりと変わってしまう音楽の雰囲気を表現するのが、すごく難しいです。
とても小川さんの演奏のようにはいきません(そりゃそうだ)。

この思い切りの良さ。
くどくどした説明とか言い換えのない、簡潔そのものの筆致が、
作曲者の人柄を彷彿させます。
きっと「断捨離」の得意な人だったにちがいない。なんて。

毒舌の評論家としても有名で、
容赦なく他人の作品を一刀両断するので、恐れられていたとか。
そのせいで、
ペッテション=ベリエル自身の作品が、死後、過少評価される傾向があったらしい。
(それはもっともと言えましょう……同業の人たちに嫌われちゃうもの)

でも、弾いてみてなんとなくわかった気がするのですが、
この人、きっと自分の作品にもすごく厳しかったんだろうな、と思いました。
ここまでムダのない「ひとふで書き」みたいな曲を残せるなんてすごい、と。


ところで、学生時代に比べて、楽譜を買うことの少なくなったこのごろですが、
やはり「新しい楽譜を手に入れる」というのは、一種独特の、特別感のある体験ですね。

どんなに高額でも、図書館でコピーして済ませてしまうのはやっぱり嫌だな……と思ってしまう。(お財布は苦しくなりますが!)

憧れの曲を自分の手で、楽譜をたよりに音にしてみる、というのはやはり嬉しいことです。
上手く弾けなくて、がっかりすることが多いけど。


さてさて、こちらの本番はどんなことになるやら。
弾くほうも聴くほうも、楽しめるとよいですが。


ペッテション=ベリエル:組曲「フレースエーの花々」(全曲)

ペッテション=ベリエル:組曲「フレースエーの花々」(全曲)

  • アーティスト: 小川典子,ペッテション=ベリエル
  • 出版社/メーカー: キング・インターナショナル
  • 発売日: 1998/09/23
  • メディア: CD



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