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10-37 御喜美江 グリーグ抒情小曲集 [CD]

先日の日曜日、久しぶりに礼拝でオルガンを弾きました。
家の近くの小さな教会で、月1回くらい、奏楽奉仕をしています。
音楽の原点に帰るような、貴重な時間。
礼拝の始まりはいつもとても緊張しますが、終わったあとの充足感は何にも代えがたいです。


オルガン、と言っても立派なパイプがたくさん付いているような楽器ではなくて、足踏み式。
ぶかぶかと足で漕いで空気を送りながら演奏する、むかし懐かしい楽器です。

今どき足踏みオルガンですか~ あらまぁ と、最初は思った。
(小さな教会だと、こういう楽器を置いているところも多い。)

でも最近は、「空気(息)の通う楽器」の良さをつくづく感じるようになりました。

礼拝での奏楽は賛美歌の伴奏がメインなので、会衆の歌と呼吸を合わせることが大事。
足踏みオルガンは、「息つぎ」を上手にしないと、肝心なところで音が小さくなったり消えたりする。
「歌」にすごく近い楽器なのです。

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御喜美江さんの演奏する『抒情小曲集 ~アコーディオンのグリーグ』。

いつかはご紹介したいと思っていた、大切な1枚です。


アコーディオンも鍵盤とふいごで楽音をつくる楽器。
なんだか特殊な楽器のように思われるかもしれませんが、「音楽する」という点では、ピアノでもヴァイオリンでもオーケストラでも同じ。


御喜さんの音楽は、なんだかとってもあったかくて、伸びやかに大きい。
細やかな抒情と、アグレッシヴな大胆さと。
そのバランスが絶妙だなぁと、聴くたびに感心してしまいます。

とても高い技術をもっているのに、超絶技巧を聴かせるとか、自分の解釈や意図を聴かせるとか、そういう次元はとうに超えてしまって、音楽だけが無心にそこにある、そういう感じ。


そんな御喜さんの演奏が好きで、何かというと取り出して聴いているのが、前にも紹介した『ポエム・ハーモニカ』(崎元譲さんとの共演)と、この『グリーグ』です。
(実はもう1枚あるのだけど…… それはまた改めて。)

なじみぶかい名曲もいくつか入っていますが、ピアノで聴くのと全然違う印象。
むしろアコーディオンで聴いて初めて、この曲の面白さがわかったような気がします。

聴きやすいCDなので、ぜひ。


9月半ばにはリサイタルがあって、行くつもり……こちらもお勧めです。
http://www.crystalarts.jp/topics/topics.php?code=1267511807


アコーディオンのグリーグ

アコーディオンのグリーグ

  • アーティスト: グリーグ,-,御喜美江(アコーディオン)
  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/07/02
  • メディア: CD



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