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11-18 N響 Music Tomorrow 2011 [コンサート]

今日は、あ、違った、もう「昨日」ですね。
オーケストラの演奏会を聴いてきました。

響きの良いホールで高水準のオーケストラを聴く、というのは、やっぱりいいですね。
コンサートは久しぶりだったし……
出だしの音を聴いただけで、なんてきれいなんだろう、と、じーんとしてしまいました。

曲目は:

尾高尚忠『フルート小協奏曲』Op.30a(初版の小編成版)
アンリ・デュティユー『コレスポンダンス』(日本初演)
西村朗『蘇莫者』(今年度の尾高賞受賞作。天王寺楽所雅亮会による舞楽つき)


尾高さんの曲でフルート・ソロを吹いたN響の神田寛明さん、音が本当にきれいで、う・巧い!

第1楽章では酸欠になりそうな長い長いフレーズを、最終楽章では速い細かいパッセージが延々と続く無窮動の音楽を、楽々・軽々と美しく吹き抜けていました。ブラボー。


デュティユーの曲はもう一度聴いてみたい。印象的でした。
ソプラノと管弦楽のための曲。
作者も内容もまったく違う詩や手紙(ゴッホが弟に宛てた手紙もあった)が5つテクストに選ばれていて、歌もオケもそれに応じて、微妙に、でもはっきり世界を変化させる。

ソプラノのバーバラ・ハンニガンさん、青紫のドレスがセンスよく素敵である。
5つの世界を表現するのに声の音色、歌い方をはっきり変えていてすごい。
それぞれがまた印象的な美しい声なのです。


『蘇莫者』は完成度の高いCDが出ていて、これまでに何度か聴いていたけれど、生で演奏されるときの、あのめくるめく「西村サウンド」は特別。楽しみにして出かけました。
多彩な楽器が共鳴しあって、「いったいどこまでいってしまうんだろう?」とはらはらするくらい、うなりのような響きが次々増殖・拡張して天空へと立ち昇っていく。
期待にたがわず、堪能できました。

指揮はなんと! 1977年生まれ、34歳のパブロ・ヘラス・カサドさん。
10月にはベルリン・フィルにデビューするのだとか。いやはや。


こんなに面白いプログラムで、こんなに高水準の演奏なのに、お客さんが少ないのはもったいなかったけれど。
とても満ち足りた気持ちで演奏会場をあとにしました。




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西村 朗:オーストラのための<蘇莫者>

西村 朗:オーストラのための<蘇莫者>

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: (株)カメラータ・トウキョウ
  • 発売日: 2009/12/20
  • メディア: CD



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