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11-4 荒木源『オケ老人!』 [本]

今日の東京は久しぶりの快晴。

こんな休日に、陽のあたるホットカーペットに寝そべって、雑誌を読んだり昼寝したり甘いものを食べたりするのは嬉しい。至福の時であります。

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このところハードな日々だったので、気晴らしに軽いエンターテインメントを読みました。

アマチュアオケを舞台にした、なかなか楽しいお話。
ロシアのスパイ(懐かしい)なんかが活躍したりして。
ゴルゴンスキーって、きっとアノ人がモデルに違いない。笑えます。

あこがれの梅が岡フィルに入団したはいいけれど、かえって、音楽をやめようとまで思いつめてしまうくだり。
あの息づまる練習の雰囲気はとてもよくわかって、読んでいて胸が苦しくなってしまった。
なんのための音楽か、その本末が転倒してしまうのは、おかしなことだけど起こりがちだと思う。
ゴルゴンスキーが「梅フィル」出演を自分からやめてしまう、あの台詞はなかなかいいです。


作者のメッセージはとてもストレートだけど、それが終始ふんわりあったか、ヒューマンな物語の中にさりげなく織り込まれているので(かなり周到な配慮がなされた文章だと思う)、素直に受け止められます。


もう1冊、これは少し前に読んだ本ですが、『オケ老人!』のそばで文庫化されているのを見つけました。
『さよならドビュッシー』。
こちらはミステリー。どんでん返しが最後にあって、これも楽しい小説でした。



オケ老人! (小学館文庫)

オケ老人! (小学館文庫)

  • 作者: 荒木 源
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/12/07
  • メディア: 文庫



さよならドビュッシー (宝島社文庫)

さよならドビュッシー (宝島社文庫)

  • 作者: 中山 七里
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/01/12
  • メディア: 文庫



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